北大・名和豊春総長解任事件を紐解く
調査報告書に捏造の疑い。崩れる解任根拠の信用性

2020年10月号

フェイスシールド姿で調査報告書の嘘を指摘する名和前総長(8月22日午後、札幌エルプラザホール)

集会で明かされた驚きの新事実
 
8月22日、「北大総長解任の真相を究明する市民の会」が主催した集会に登場し、自身の潔白と事件の真相を訴えた名和豊春前総長(66)。この日は本人の講演のほか、主催団体のジャーナリスト、山田寿彦氏と名和氏の対談形式による一連の事実検証も行なわれた。総長解任を決定づけた北大の調査委員会の「調査報告書」。そこに記された名和氏の数多のパワハラ事案、非違事項は果たして本当にあったことなのか。この日、名和氏と山田氏のやりとりでは驚くべき事情が明かされた。北大の事実認定と名和氏の釈明の隔たりはあまりに大きい。この日の対談の主な内容を採録し、読者の判断に委ねたい。(佐久間康介)
 

顧問弁護士が総長に辞職要求「名和外し」で動いた石山議長

 
 山田 名和さんは2017年4月1日、北大第19代総長に就任されましたが、この年12月には公用車の中などで隠し録りが始まっています。さらに18年2月頃、北大は全理事が名和総長の不適切な言動を把握したとして、同年3月に理事・副学長が口頭で名和さんに注意したとしています。この件での調査委員会のヒアリングに笠原正典副学長は、18年3月20日の役員会で長谷川晃理事が(名和総長を)諭した際、「名和総長は(事実を認めて)謝罪した」と証言しています。
 
 名和 長谷川理事は文科省の仕事で学内における教育関係の組織を動かしていましたが、そこのセンター長に就任した方から“長谷川先生からしょっちゅうパワハラを受けている”と私は聞いていました。3月20日の役員会の時は、長谷川理事が「大変なんですよ」と言うから、「やはり(長谷川理事のことが)問題なのか」と。同じ執行部の人間の行為として総長が責任を負わなければいけないと考え、そういう主旨で「いろいろ皆さんに迷惑をかけた」と発言したことはあります。
 

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集会では新事実が次々明かされた(写真は対談でやりとりする名和氏と山田氏)

パワーポイントを使い調査報告書を検証

式典で挨拶する総長時代の名和氏

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