函館消防・不正手当問題〈3〉
確認せず決裁印、6年間
近嵐伸幸・函館市消防長(左端)は、内部調査で確認された不正支給を謝罪しつつ、外部の第三者委員会の設置は「考えていない」とした(7月5日午前、函館市の函館市議会第1 委員会室)
函館市議会で消防本部陳謝。一昨年度に2百人超の不正
「責任を痛感しており、深くお詫び申し上げます」。神妙な面持ちで頭を下げる、函館市消防本部の幹部職員たち。本誌が時間外手当の不正疑惑を指摘してから1カ月半、匿名の告発が市に届いてからは3カ月が過ぎていた。幹部の陳謝で幕を開けた同市議会総務常任委員会では、複数の委員が不正の経緯を質し、またさらなる疑惑を指摘することになる。長期間にわたった不祥事は、公の場でどう報告されたのか――。(取材・文 小笠原 淳)
調査の詳細、配布せず。「後日、改めて」と消防長
本年5月23日に函館市内の郵便局から投函された匿名文書は、新たな疑惑を語っていた(7月5日午後、市議会第1委員会室)
時間外出動の虚偽報告は2012 年ごろ、北消防署職員の「誤解」から始まったという(函館市の函館市北消防署)
時間外出動の虚偽報告は2012 年ごろ、北消防署職員の「誤解」から始まったという(函館市の函館市北消防署)
本年5月23日に函館市内の郵便局から投函された匿名文書は、新たな疑惑を語っていた(7月5日午後、市議会第1委員会室)
事実関係公表「月内にも」
前号既報の通り、函館市消防本部(近ちかあらし嵐伸幸消防長)は本年3月、不正手当の存在を指摘する匿名の告発を受けた。
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