「9人が乱立」の参院選道選挙区を読み解く
「3枠」めぐり熾烈な個人戦 問われる主張の実現可能性

2019年8月号

告示後初の週末(7月6日)、札幌市役所近くの掲示板にはまだ全ての候補者のポスターは貼られていなかった

元号が令和に改まって初となる国政選挙・第25回参議院議員選挙が7月4日公示・同21日投開票の日程で幕を開けた。定数3の北海道選挙区ではいずれも新人で、高橋はるみ氏(自民)、岩本剛人氏(自民)、原谷那美氏(国民)、勝部賢志氏(立憲)、畠山和也氏(共産)、森山佳則氏(幸福)、岩瀬清次氏(労働者党)、中村治氏(安楽会)、山本貴平氏(N国党)の9人が名乗りを上げる乱立選挙となっている。地元北海道の地域活性化に重点を置いたローカルな提案、現在の安倍長期政権の弊害など国政全般の問題提起、自身が得た専門知識を活かして国の制度を良くしたいなど主張はさまざまだ。本稿ではこのうち4人の候補の肉声をお届けしたい。“乱立”の行方は如何に──。(髙橋貴充) ※自民=自由民主党、国民=国民民主党、立憲=立憲民主党、共産=日本共産党、幸福=幸福実現党、労働者党=労働の解放をめざす労働者党、安楽会=安楽死制度を考える会、N国党=NHKから国民を守る党
 

圧勝の下馬評には不快感。慢心無き高橋陣営の戦い

 
 北海道知事として史上最長の4期16年を務め、抜群の知名度を有する自民党の高橋はるみ候補。それ故にほとんどのメディアは、出馬が明らかになった早い段階から「圧勝」「当選確実」などと囃し立てた。街頭での辻立ちといった活動にも意欲的な高橋氏に対して、“やりすぎ”や“票の取り過ぎ”を指摘するような報道も。こういった下馬評や論評に対して、当人は決して快く思っていない様子だ。「過去4回、北海道知事に当選させていただいたとはいえ、この参院選は初めて国政に挑戦する新人候補者です。誰がどういった理由から当選間違い無しと仰っているのかわかりませんが、私としては新人候補者として愚直に取り組んでいくだけです。ひとりでの街頭演説など、私の思いを少しでも多くの方々に伝えていく活動は、誰が何と仰ろうと続けていきます」(高橋氏)
 いわゆる辻立ちのような活動は「初めての経験」と話す高橋氏だが、過去の経歴はさておき新人候補者の活動としては至極当たり前のことをしているに過ぎない。外野がとやかく言うのは筋違いだろう。ただ、こうした熱心な活動の背景には、かつて道知事を3期務めたのち参院選に立起するも敗れた故堂垣内尚弘氏の過去が教訓としてあることを、7月1日に開かれた総決起大会の場で述べている。
 最も訴えたい政策は、「北海道の未来を拓く」というもの。
 

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