函館消防・不正手当問題〈2〉
深夜出動で全員「時間外」報告
現場職員の多くが不正手当の返還を求められることになり、内部からは「事務方の残業手当にもメスを」との声も挙がり始めたという(函館市の函館市消防本部)
函館消防、近く調査結果公表。不正受給手当は返還請求へ
本誌前号で報じた「疑い」が、近く事実として裏づけられることになる。函館市の消防署などで昨春まで続いていた、深夜勤務に伴う時間外手当不正受給問題。内部調査にあたっている同市消防本部は近く調査結果の一部をまとめ、不適切支給が確認された手当の返還を求める方針だ。不正は短くとも6年間にわたって続き、調査対象者の多くが関与していた可能性があるという――。(取材・文 小笠原 淳)
公文書が語る虚偽報告
各表の上から4段めに日付、その下に「時間外勤務」の概要が記されており、4人が勤務する深夜帯に4人全員が時間外を報告したケースが複数あることが認められる(函館市が開示した市内出張所の『時間外勤務命令簿』=2018年3月ぶんの一部)
各表の上から4段めに日付、その下に「時間外勤務」の概要が記されており、4人が勤務する深夜帯に4人全員が時間外を報告したケースが複数あることが認められる(函館市が開示した市内出張所の『時間外勤務命令簿』=2018年3月ぶんの一部)
事実関係公表「月内にも」
前号既報の通り、函館市消防本部(近ちかあらし嵐伸幸消防長)は本年3月、不正手当の存在を指摘する匿名の告発を受けた。
目次へ
© 2018 Re Studio All rights reserved.