旭川発・問われる違法捜査③
「令状主義に反し、違法性は重大」
無罪の言い渡しを求めていた足立敬太弁護士は実刑判決に憤りを隠さず「たいへん不満」と疑義を呈した(3 月28 日午後、旭川市内)
無令状GPSを裁判所が断罪。判決は実刑、被告が即日控訴
令状主義に反し、許容できない――。本誌2月号から報告を続けている冤罪疑い薬物事件で3月下旬、裁判所が警察の無令状GPS捜査を「違法」と判断した。一方で被告の男性の無罪主張は退けられ、覚醒剤所持で実刑が言い渡される結果に。違法収集証拠を排除した裁判所の判断を高く評価しつつ、有罪判決に「納得できない」とする男性は、即日控訴を申し立てた。直接証拠を一切欠いた事件でその人が身柄を拘束されてから、まもなく丸2年が経とうとしている。(取材・文 小笠原 淳)
プライバシー侵害。違法程度は「重大」
内部に覚醒剤が仕込まれた磁石つきプラスチックケースは、U 字鋼の内側にとりつけられていたとされる(旭川市内)
検察は「おおむね」という言い回しを使って地裁判決を評価したが、GPS 捜査への違法判断をどう受け止めたのかは明かしていない(旭川市の旭川地方検察庁)
被告の男性は当初、警察による執拗な行動監視の事実を誰にも信用して貰えなかったという(旭川市の旭川刑務所)= 2016 年9 月の内部公開時に撮影
内部に覚醒剤が仕込まれた磁石つきプラスチックケースは、U 字鋼の内側にとりつけられていたとされる(旭川市内)
検察は「おおむね」という言い回しを使って地裁判決を評価したが、GPS 捜査への違法判断をどう受け止めたのかは明かしていない(旭川市の旭川地方検察庁)
被告の男性は当初、警察による執拗な行動監視の事実を誰にも信用して貰えなかったという(旭川市の旭川刑務所)= 2016 年9 月の内部公開時に撮影
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