道警不祥事から考える〈33〉
万引き、轢き逃げ、覚醒剤…

2019年4月号

2018 年の懲戒処分・監督上の措置は前年比大幅増の計138 件――3 日に一度はどこかで不祥事が起きていたことになる(札幌市中央区の北海道警察本部)

懲戒11、監督上の措置127 ’18年道警不祥事、前年比7割増

本誌が定期的に続けている北海道警察への公文書開示請求で2月下旬、昨年“第4四半期”に処分があった不祥事(懲戒処分、監督上の措置)の詳細が開示され、2018年の通年記録が出揃った。処分時点で道警が即時発表したケースは8件に上るが、懲戒処分ではさらに3件の未発表事案があり、懲戒に到らない監督上の措置では全件が未発表だった。万引きや轢き逃げ、覚醒剤事件など深刻なケースが記憶に残る昨年の不祥事を、改めて振り返ってみる。(小笠原 淳)
 

「容疑者は警察官」昨年も後を絶たず

 本誌前号までに報告した通り、2018年に北海道警察で懲戒処分の対象となった不祥事の多くは犯罪として捜査され、当事者の処分が報道発表されている。大手報道機関からも発信され、広く道民の知るところとなった事件としては――、

① 警察本部の男性警部がスーパーで万引き…4日5日付「停職」
② 方面本部の男性警部補が酒気帯び運転…4月5日付「停職」
③ 警察署の男性巡査部長がスーパーで万引き…4月18日付「減給」
④ 警察本部の男性巡査長が轢き逃げ…8月27日付「停職」
⑤ 警察署の男性巡査部長が公然わいせつ…8月27日付「停職」
⑥ 警察署の男性巡査部長が虚偽公文書作成・行使…10月12日付「減給」
⑦ 警察署の男性巡査長が虚偽公文書作成…10月12日付「戒告」
⑧ 警察署の男性巡査部長が覚醒剤所持・使用…11月8日付「免職」

 本誌ではこのうち、札幌方面管内の交通違反事件で警察官2人が虚偽の捜査報告書をつくった事件(⑥⑦)を除く6件を誌面で報告、ケースによっては複数回にわたって記事化した。
 

未発表事案の中には、法令違反として捜査の対象になったケースも(道警が開示した『平成30 年 懲戒処分一覧』)

被害者は小1女児
児童わいせつの元警官に求刑3年

国際スノーリゾート「ニセコバブル」の虚実

回復しない戸建て住宅需要
3年連続1万戸割れ

時計台記念病院・消化器内科部長 田沼医師に訊く
最新の内視鏡でがんを早期発見 徹底治療

右手前の文書で「引揚時刻」欄に記録された時刻の2 分後、もう一度「覚知」があったことが、左奥の文書から読みとれる(昨年3 月30 日付『救急出動報告書』)※ 一部墨塗り処理は札幌市消防局

西日本新聞の報道から1 カ月以上が過ぎた時点で、山岸直人・道警本部長(手前左)と宇都宮輝夫・道公安委員会委員長(同右)は事実関係を「確認中である」とした(2 月22日午前、北海道議会本会議場)

未発表事案の中には、法令違反として捜査の対象になったケースも(道警が開示した『平成30 年 懲戒処分一覧』)

右手前の文書で「引揚時刻」欄に記録された時刻の2 分後、もう一度「覚知」があったことが、左奥の文書から読みとれる(昨年3 月30 日付『救急出動報告書』)※ 一部墨塗り処理は札幌市消防局

西日本新聞の報道から1 カ月以上が過ぎた時点で、山岸直人・道警本部長(手前左)と宇都宮輝夫・道公安委員会委員長(同右)は事実関係を「確認中である」とした(2 月22日午前、北海道議会本会議場)

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