互助会最大手で組合潰しの疑い
「正社員」1%未満――
ベルコの労働問題をめぐっては複数の訴訟が提起され、一部では控訴審が始まっている(8月22日午後、札幌高等裁判所前)
冠婚葬祭大手ベルコで労使問題。雇用契約せず使用者責任逃がれ
会員から事前に掛金を預かって葬儀などを引き受ける冠婚葬祭互助会。その最大手にして創立半世紀を迎えた業界の雄が今、労使問題に揺れている。北海道の従業員が初めて労働組合を立ち上げた直後、関係者らが軒並み“解雇”される事態が起きたのだ。典型的な「組合潰し」と言ってよい対応だが、のちに司法と行政の場で問われた争いで、驚くべき事実が明かされることになる。即ち、社員は「社員」に非ず――。(取材・文=小笠原 淳)
全国各地に7000人99%が「社員ではない」
「裁判所は判決の社会的影響を考えるべきだった」と、淺野高宏弁護士(札幌市内)
北海道労働委員会が公開している救済命令では、ベルコは「使用者」とされている(6月13日付『命令書』)
2016年ごろに作成された内部資料によれば当時の「正社員」は32人で、現在も40人に届いていないとされる
2016年ごろに作成された内部資料によれば当時の「正社員」は32人で、現在も40人に届いていないとされる
「裁判所は判決の社会的影響を考えるべきだった」と、淺野高宏弁護士(札幌市内)
北海道労働委員会が公開している救済命令では、ベルコは「使用者」とされている(6月13日付『命令書』)
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