形見の猟銃廃棄「考えられない」
ヒグマ駆除ハンター、国賠再び

2026年10月号

検察が廃棄の根拠とする署名は「真意に基づかないものだった」――後列左から時計回りに、伊藤正朗弁護士、平裕介弁護士、中村憲昭弁護士、原告の池上治男さん(8月17日午後、札幌市中央区)





最高裁勝訴の池上さん「充分な説明なくサイン促された」


 自治体の要請でヒグマを駆除して銃所持許可を取り消され、その処分の撤回を求めて起こした裁判で全面勝訴した砂川市のハンターが8月中旬、国と北海道とを訴える新たな国家賠償請求裁判を札幌地方裁判所に起こした。訴えは、駆除に使われたライフル銃を地元検察が「廃棄」していたことの違法性を指摘するもので、原告のハンターは「考えられないことが起きていた」と、改めて捜査機関の対応を批判している。
 訴えを起こしたのは、北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん(77)。既報の通り池上さんは2018年8月、地元自治体の要請を受けてヒグマ1頭をライフル銃で駆除し、その行為を鳥獣保護法違反などに問われて警察に銃を押収され、また公安委員会に銃所持許可を取り消された。これを不服とした池上さんは銃の返還を求めて19年6月に行政不服審査を申し立てたが、その請求が20年4月に棄却されたため、同5月に処分の撤回を求める裁判を札幌で提起することとなる。足かけ7年、上告審まで争われることになった裁判は本年3月、最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)が池上さんの訴えを改めて認める判決を言い渡し、ようやく決着をみたところだった。

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