北大総長解任事件を紐解く②
求めるのは解任無効

2020年11月号

新総長誕生でも威信回復が遠い北海道大学(写真は総長室がある北大事務局本館)

北大へ反撃を視野に名和氏が訴訟を準備

北海道大学の威信が崩れた「名和豊春総長解任事件」から3カ月強。その北大では寶金清博新総長が誕生したが、威信回復には事件の真相解明が不可欠だ。解任の決め手とされた調査報告書は当の本人から聞き取りを行なっておらず、“追い出しありきで作られた”と言われても仕方なく、処分に関する一連の書類も本人に渡されていない。これでは罪状も知らされないまま被告となり、一方的に刑を宣告されたに等しい。独自に入手した調査報告書の内容を検証しながら解任後の名和氏の動きを追った。(佐久間康介)
 

「調査報告書」の恣意性

 
 2017年4月に総長に就任した名和豊春氏は、本年6月30日に文部科学大臣から解任された。19年7月10日に北大総長選考会議が文科省に解任申し出をしてから11カ月後のことだった。
 名和氏の在任期間は、3年2カ月だが、19年2月から総長の役職を事実上凍結されており、1年半もの間、大学に総長不在という前代未聞の状況が続いていた。
 解任を決議したのは、総長選考会議(石山喬議長・日軽金ホールディングス元会長)だが、その根拠になったのは同会議が設置した調査委員会の調査報告書。調査委員会の委員に指名された3人の弁護士が事務局職員や理事ら34人にヒアリングした記録を元にまとめたものだ。そこには名和氏の日常的なハラスメント行為や信用失墜行為、問題行為、資質を疑われる行為などが網羅されている。
 しかし、調査報告書をまとめる段階で当の名和氏には聴取を行なわず、ヒアリング先の言い分をほぼ丸呑み。報告書作成後に本人に聞き取りをしたものの、当事者の言い分はほとんど否定されている。
 

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