森山病院を中核にした予防医療拠点
旭川ウェルネスセンターが全面開業

2022年07月号

旭川ウェルネスセンター全景。右側の施設が森山病院(旭川市宮前2条1丁目1番6号)

Medical Report
食と運動の両面で健康をサポート

「病気にさせない、ならない」をテーマにした予防医療の拠点「旭川ウェルネスセンター」がJR旭川駅に隣接した北彩都地区で全面開業した。森山病院(232床)などを運営する社会医療法人元生会(森山領理事長)が民間事業者と連携し開発を進めていたもので、このほど住居棟に健康食レストランとメディカルフィットネスジムがオープン。センターの中核施設である森山病院が管理栄養士と理学療法士をそれぞれ派遣し、利用者の健康をサポートする体制が整った。森山病院創立70 周年の節目に産声を上げた旭川ウェルネスセンターをレポートする。(5月23日取材)

「創立70周年」の節目に飛躍


 JR旭川駅南口から徒歩3分の忠別川右岸に立地し、北彩都ガーデンに面した「旭川ウェルネスセンター」。同センターは、この地に新築移転(2020年11月)した森山病院を中核施設に、住居棟や健康食レストラン、24時間営業のメディカルフィットネスジムを併せた予防医療の一大拠点。「病気にさせない、ならない」を目指す社会医療法人元生会が構想・計画し、民間事業者と組んで開発を進めてきたもので、このほど全ての施設がオープンした。
 フージャースコーポレーション(東京)が手掛けた住居棟「デュオサンテ旭川北彩都」(96戸・13階建)は病院と連結。1階のレストランには管理栄養士を、2階のフィットネスジムには理学療法士をそれぞれ森山病院から派遣し利用者の健康づくりをサポートする。隣接するコンドミニアムの滞在者はレストランとフィットネスジムを自由に利用でき、森山病院を受診する際は自室で待機すれば診察時にコールが鳴る仕組みになっている。
 5月9日に先行オープンしたヘルスケアダイニング「Repas Sanitas(ルパ サニタス)」では、管理栄養士が監修した「思いやりランチ」など健康に配慮したメニューが並ぶ。ここでは食に関する研修会などを定期的に実施するほか、患者が調理実習できるスペースも設けた。
 6月1日オープンのメディカルフィットネスジム「Sanitas24」は、抜群のロケーションと充実の設備。メディカル会員になれば理学療法士による正しい訓練方法や管理栄養士による食生活の指導、血液と体力測定によるサポートを3カ月に1度受けることができる。「森山病院創立70周年という記念すべき年に予防医療を掲げる旭川ウェルネスセンターをオープンすることができました。健康寿命を伸ばすには食と運動は欠かせません。これまでの医療は病気を見つけて治すことが中心でしたが、ここでは予防医療の真骨頂である、病気にならない、病気にさせないことを目指します。糖尿病や高血圧などのリスクがある人をレストランでは食の面から、フィットネスジムでは運動の面からサポートし、健康維持をお手伝いしていきます」(森山領理事長)
 中核施設である森山病院では、市民に健康づくりをアピールするため市内のプロバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」とパートナーシップ協定を結び、院内1階に同チームのグッズを販売する常設コーナーも設置。ヴォレアスと連携しながらケガや病気になりにくい体づくりを研究していく。
 森山病院は森山理事長の父、故・森山元一医師が1952年に北海道で初の整形外科単一病院として開院。現在は本院のほかに、慢性期・リハビリ主体の森山メモリアル病院を、傘下の社会福祉法人では特別養護老人ホームや障害者支援施設などを運営。今回の旭川ウェルネスセンターオープンによって、保健・医療・福祉の三位一体で住民の健康をサポートしていく体制が整った。
 この中で森山理事長は、「今後は旭川市を含めた上川管内の自治体と連携を深め、地域医療をさらに強化していきたい」と力を込める。
 その地域医療をめぐっては元生会として管内の和寒町や剣淵町との間で「地域医療の充実及び推進に関する包括連携協定」を締結。両町に理学療法士を派遣し、寝たきりにならないための指導を行なっているほか、幌加内町では外来医師の派遣にも取り組んでいる。旭川ウェルネスセンターの開業を機に、地域医療へのさらなる貢献に期待が高まるところだ。

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北彩都ガーデンを眺めながら汗を流せる
「Sanitas(サニタス)24」

ヘルスケアダイニング
「Repas Sanitas(ルパ サニタス)」

森山理事長と管理栄養部門のスタッフ

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