特集2024オホーツク
変わる海、変える水産

2024年12月号

写真は網走の名勝のひとつである能取岬

海水温の上昇と基幹魚種の低迷
試される栽培漁業、地域の叡智


ここ数年、オホーツクを歩いて実感するのは、海の明らかな変化だ。豊かな水産資源を有し「オホーツクの浜の漁師は跡継ぎに困らない」と言われてきた同地方。稼ぎ頭はなんといってもホタテとサケだが、ホタテでは昨年に能取湖で稚貝の大量死が発生したほか、今年は全道的に幼生(受精卵)の生産が不調で今後の稚貝確保が危惧されている。秋サケの定置網漁では今年、特にオホーツク西部が振るわず、全体的にも減産傾向だ。このような変化の原因は判然としていないが、漁師たちが揃って口にするのが海水温の上昇である。環境変化への対応は容易くはないが、これまで地域で培ってきた栽培漁業に磨きをかけ、資源の回復に叡智を絞る時が来ていると言えそうだ。その一方でタマネギに代表される農業、コロナ禍からの反転攻勢の観光は概ね好調で好材料も少なくない。今回の特集では網走市・北見市・紋別市に加え、小清水町長のインタビューなども収録。人口減少の中でこれからのまちづくりは “ 工夫合戦 ” になっていくことを実感した。今年も誌面を通しオホーツクの魅力の一端に触れてもらえれば幸いだ。

(本誌編集長 工藤年泰)

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