道南・歴史的神社の変
古社、揺れる――

2020年4月号

北海道神社庁の公表資料によれば姥神大神宮の創建時期は不明だが、「道内最古」とする声も根強い(檜山管内江差町)

江差「姥神」関係者間に深い亀裂。神社庁の退職勧告、宮司が拒否

北海道屈指の名社・姥神(うばがみ)大神宮(檜山管内江差町)で目下、宮司と責任役員との深刻な対立が続いている。3年前に着任した現在の宮司が、経理の適正性や神事の作法に疑義を呈した役員と衝突、収拾をはかる神社庁から異例の「退職勧告」を受けることになったのだ。昨年初めには宮司に“解任”された役員らが地位確認訴訟を起こし、今も地元の裁判所で争いが続く。道南の古社を不意に襲った、穏やかならぬ事態。終熄の兆しは、今のところ見えてこない。(取材・文=小笠原 淳)
 

新任宮司に異例の「勧告」“道内最古”の神社で何が

 
 日本海に面した人口7500人ほどの町が時ならず耳目を集めたのは、1月下旬の新聞報道がきっかけだった。1カ月ほど遅れて現地を訪ねた本稿記者は、騒動の中にいた1人から困惑の声を聴くことになる。
「報道の方たちがひっきりなしで、今も動揺しているんです。小さな子もいるので、取材のご対応は差し控えさせていただきたいと」
 声の主は、道内最古の神社の1つとされる姥神大神宮で21代めの宮司を務める男性の妻。宮司と責任役員の対立を報じた新聞記事の発信後、民放ワイドショーなどの報道陣で神社周辺は一時騒然となったという。いわゆるメディアスクラムに到ったかどうかは定かでないものの、渦中の宮司はほどなく個別の取材対応を控え、『ご連絡』と題した報道資料の配布をもって口を閉ざすことになる。2月下旬にその自宅を訪ねた本稿記者も、現時点で本人との接触を果たせていない。
 発端となった新聞記事は、今もウェブ上に残っている。
《北海道で最古の祭りが行われることで知られる姥神大神宮(江差町)の宮司に対し、北海道神社庁が不適切な経理があったなどとして退職を勧告していたことがわかった》
 (1月19日付『読売新聞』)
 記事が伝える「勧告」は、2年前の6月に発出されたもの。現在の宮司が着任したのは、さらに1年溯る2017年6月のことだ。
 神職歴20年余、40歳代前半の若さで名社の切り盛りを任されたその人は、なぜ短期間で降板を促されることになったのか。
 

神社庁の勧告には法的拘束力がないといい、宮司は今も神社に籍を置いている(2018年6月30日付で北海道神社庁が出した『退職勧告』)

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「除霊」などの逸話が事実であれば、「あってはならない」ことだという(札幌市中央区の北海道神社庁)

役員と宮司の裁判は、すでに提訴から1年を過ぎた(江差町の函館地方裁判所江差支部)

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