“核のごみ・調査応募”に揺れる寿都町の片岡春雄町長を直撃
「周囲の反対は覚悟の上。最終判断は若い世代に」

2020年10月号

「全てがビジネス」と語る片岡町長

原発の出口論議に投じた一石に大きな波紋

後志管内寿都町の片岡春雄町長(71)が原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場をめぐり、国の文献調査への応募を検討している問題が波紋を広げている。背景にあるのは町財政への危機感と新型コロナによる水産業の疲弊だが、道をはじめ周辺自治体、漁協関係者らは猛反発。この中で片岡町長は8月25日、本誌の取材に応じ、文献調査の2年間で最大20億円が交付されることなどを挙げ、「全国の自治体が原発の出口問題に目を背けており、寿都町から一石を投じるのがひとつの目的」と強調。「精密調査までやるかどうかは、将来を担う若い世代が方針を出すこともあり得る」として調査の最終段階にも前向きな姿勢を示した。(武智敦子)
 

稼ぐか、稼げないか

 
「寿都町が核のごみの文献調査を検討しているようだ」
 記者にそんな情報が寄せられたのは8月11日朝。日本海に面する寿都町は豊かな漁業資源と水産加工品、そして「だし風」と呼ばれる強風を生かした風力発電のまちだ。再生可能エネルギーを推進する町と核のごみが結びつかず、にわかには信じられなかったが、13日には地元紙を始めメディア各社がこのニュースを取り上げ、道内は騒然となった。
 寿都町は積丹半島の西側にある人口2907人(8月末現在)のまち。かつてはニシン漁で賑わったが、現在はホッケやカキ、ホタテの水揚げのほか小女子、切込みなどの加工品が生産が盛んだ。鰊御殿など往時を偲ぶ建物もあり、名産の「寿かき」のシーズンになると、かき小屋が店開きし観光客で賑わう。
 1989年に自治体として初の風力発電導入を主導したのが当時、町職員だった片岡氏。2001年の町長選で初当選してからも反対派を説得し増設を進めた。現在は11基が稼働している。
 旭川市出身。大学卒業後、民間で働き26歳で寿都町役場に奉職。農政課長、保健衛生課長を経て町長となり現在5期目。2005年に廃止された道立病院を町立化し民間への委託を決めるなど、柔軟な発想と行動力で知られる。
「海あり山ありの自然を生かしたまちづくりは今も変わりません。ただ、再生可能エネルギーという言葉は私にはなく、要は稼ぐか稼がないかです。風力発電に着目したのは町立病院の赤字をこれで補填しようと考えたから。風力は今、寿都町の一番の稼ぎ柱です」
 役場で記者に対応した片岡町長はこう話す。
 

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文献調査応募問題で揺れる寿都町役場

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