性的少数者に法の下の平等を(2)
「私たちは『いない』のか」

2019年6月号

これまで「いない」ことにされていた人たちが、初めて司法の場で声を挙げた(4月15日午後、札幌市中央区の札幌地方裁判所)※画像の一部を加工しています

LGBT“結婚差別”解消求め札幌地裁で当事者が陳述

北海道を含む全国4カ所の裁判所に一斉提起された「結婚の自由をすべての人に」訴訟。性的少数者(LGBT)のカップル3組が声を挙げた本道では4月中旬、初弁論を迎えた原告らが札幌の法廷で意見陳述に臨んだ。「私たちは紛れもない家族」「幸せになりたいだけなのに」――。切実な訴えは、先進諸国に後れをとる日本の婚姻制度を変えることができるのか。当事者による初めての闘いは、幕を開けたばかりだ。
 

「いない」のでなく、「言えない」と知って


 バレンタインデーの2月14日に札幌で起こされた裁判は、提訴から2カ月を経て第1回弁論を迎えた。「遠い世界の話ではありません。皆さんと、皆さんの隣人の話です」
 法壇に投げかけられた須田布美子弁護士(札幌弁護士会)の語りに、一般傍聴席を埋め尽くす50人余が耳を傾ける。多くを占める“当事者”たちにとって、その訴訟はまさに「遠い世界」ならぬ極めて身近な関心事だった。
「いずれの統計においても、どんな社会にも数パーセントの性的マイノリティが必ずいることが示されています。この法廷にも、原告さんはもちろん、傍聴席にもたくさんいらっしゃるし、このバー(傍聴席と法廷の間の木柵)の中にも、思っているよりたくさんいるのかもしれません。弁護士にも、検事にも、当然ながら裁判官にもいます」
 本誌4月号で報告した「結婚の自由をすべての人に」訴訟。8都道府県の13組26人から訴状を受理した4カ所の地方裁判所のうち、まず札幌(武部知子裁判長)と東京で4月15日に審理が始まった。
 

市民の関心は大きく、多くの傍聴希望者が裁判所に足を運ぶことに(札幌地裁前)

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渕上綾子さんは「とても大きな一歩」と訴訟の意義を評価、初弁論の法廷にも駈けつけた(※P.30に統一地方選関連インタビュー)

原告たちの闘いは「すべての人」のためだという(4月15日午後、札幌市内)

市民の関心は大きく、多くの傍聴希望者が裁判所に足を運ぶことに(札幌地裁前)

渕上綾子さんは「とても大きな一歩」と訴訟の意義を評価、初弁論の法廷にも駈けつけた(※P.30に統一地方選関連インタビュー)

原告たちの闘いは「すべての人」のためだという(4月15日午後、札幌市内)

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