「五輪マラソン札幌移転」の衝撃
急転直下!IOCの決定に高まる期待と交錯する不安

2019年12月号

昨年の北海道マラソンは豊平川を渡るコースだったが…

「アスリート・ファースト」は本当か

東京から札幌へ──。まさに「降って湧いた」感がある東京オリンピックのマラソンと競歩の「札幌移転」。秋元克広市長と鈴木直道知事は11月7日、大会組織委員会の森喜朗会長とそれぞれ会談し、森会長はこれまでの経緯を説明し、開催への協力を求めた。ともあれ、あと9カ月余りで本番を迎えることになる慌ただしさ。いったい、なぜこれほどまでに急転直下の札幌開催となったのか。「アスリート・ファースト」と言いながら、決定の背後にはさまざまな思惑が渦巻いている。(ジャーナリスト 黒田 伸)
 

「森と橋本が流れをつくった」

 
 森会長との会談前に秋元市長は、「与えられた使命に協力したいと思います。イベントや市民生活、経済活動にできるだけ影響が出ないよう、お伝えしたい」と森会長へ配慮を求めることを報道陣に伝えた。一方、鈴木知事は経費の問題に神経をとがらせ、「移転で生じる経費は組織委の負担が原則」という大前提となる認識を表明している。
 この3者の面談が決まる以前に、東京オリンピック・パラリンピックでは都外の会場も含め整備費は組織委と都、国が全額負担するとの原則で各機関が調整している。鈴木知事の発言はこれに沿ったもので森会長も原則は守る方針だ。
 国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長は、森会長と連名で開催への協力を求める文書を書いている。そこには、11月1日付で「時間は限られるが、さまざまな課題を速やかに協議し、万全の準備を整えたい」と記されていたという。
 繰り返し報道されているように札幌開催のきっかけになったのが、9月下旬から10月初旬に中東カタールのドーハで開かれた世界陸上だ。深夜のレースだったにもかかわらずマラソンでは暑さのために大量の途中棄権者(68選手中の28人)が出た。この事態にドーハ入りしていたIOCの幹部が深刻な危機感を抱いたと言われている。
 すぐにIOCの幹部は東京の大会組織委員会にこのことを伝え、マラソンと競歩の会場を他に変更できないか打診したらしい。ここでキーパーソンになったと言われているのが、オリンピック担当大臣で北海道出身の橋本聖子氏だ。
 

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内心ホクホク?の鈴木知事

沿道には多くの観客が詰めかけるはずだ(昨年の北海道マラソン)

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