札幌高裁で“出版後の出版差し止め”命令 『北方ジャーナル事件』再び

2018年7月号

札幌高裁は地元月刊誌の記事に「真実性は認められない」とし、雑誌の回収などを命じた(『北海道経済』本年3 月号)

道内月刊誌に出版差し止め命令
高裁、名誉権侵害など指摘

札幌高等裁判所が5月下旬、道北の月刊誌『北海道経済』本年3月号の回収や販売禁止などを命じる仮処分を決めた。憲法が保障する「表現の自由」の侵害にあたるおそれがある、出版物の販売制限。それが例外的に認められたケースの1つに、1979年の『北方ジャーナル事件』がある。記事の登場人物の名誉権侵害を巡って争われた同件では、86年の最高裁判決で販売制限が認められる結果となった。世紀が改まった今日、突如起こった“道内第2の事件”の顛末は…。

逆転決定「重要な判例に」

 社会的評価を低下させ、名誉を棄損することはあきらか――。
 札幌高等裁判所(竹内純一裁判長)は、月刊誌『北海道経済』3月号の掲載記事についてそう断じた。
 旭川市のバス大手・旭川電気軌道の村中浩社長が同号の回収などを求める仮処分を旭川地方裁判所に申し立てたのは、雑誌の店頭発売翌日の本年2月16日。問題とされた記事は村中氏が業務上横領を犯した疑いなどを伝えるもので、報じられた同氏は記事による名誉権の侵害を主張、さらに氏名義のクレジットカード利用明細が口座番号などを確認できる状態で誌面に写真掲載されたことから、重大なプライバシー権の侵害を訴えていた。
 これに対し旭川地裁は、記事は名誉権・プライバシー権のいずれも大きく侵していないと判断、続報を掲載した同誌4月号発売直前の3月13日付で村中氏の申し立てを却下した。

旧・北方ジャーナル社は出版差し止めを「検閲」と批判、最高裁まで争って後に残る判例をつくった(『北方ジャーナル』1979 年臨時増刊号)

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