道内ジム初の女子プロを輩出し老若男女がボクシングを楽しむ

2018年4月号

スパーリング後の畠山会長による指導(2月23日夕、北海道畠山ボクシングジムで)

2月20日に東京・後楽園ホールで行なわれたプロテストで、道内ジム所属初となる女子プロボクサー・笠島幸美選手(30)を輩出するなど、道内スポーツ界で注目されている北海道畠山ボクシングジム(札幌市西区、JPBA=日本プロボクシング協会加盟)。同ジムを率いるのは、元ライトフライ級日本チャンピオン(第29代)の畠山昌人会長(36)だ。彼が現役引退後に選んだのは、後進を育てる道。男女問わず子供から年輩まで、自分が育った地元の人々にボクシングの楽しさを知ってもらいたい──。門を叩く人に分け隔てなくボクシングの魅力を伝え、社会貢献にも取り組む同ジムの活動を取材した。
〈問合せ先〉
北海道畠山ボクシングジム
札幌市西区琴似4条7丁目2-13 ☎︎011・699・6706
※入会金は12000円(初回のみ)。月額会費は小学生6000円、中学生8000円、一般男子(高校生以上)10000円、一般女子(同)8000円。週一コース(5000円)も有り

畠山会長自らが直接指導

 高校在学中、16歳の時に地元札幌のボクシングジムの門を叩き、高校3年時の1999年にプロデビュー。人一倍の練習量で養われたスタミナや手数、そして持ち前の気持ちの強さを武器に勝ち星を重ね、2002年にはライトフライ級日本王者のベルトを初めて津軽海峡を越えて北海道に持ち帰った畠山会長。以後4度のタイトル防衛にも成功し、世界戦への挑戦も現実味を帯びていた頃に本人を襲ったのが網膜剥離という悪夢だった。プロボクサー、畠山昌人は2005年、途半ばにして引退を余儀なくされることになる。
「何とか世界まではいきたかった」と当時を振り返る畠山会長。当時の悔しさや憤りは計り知れないものがあっただろう。だがそれ以上に彼の背中を押したのが、「僕の人生をつくり、そして今でも支えてくれている」というボクシングへの熱い思い。指導者として新たな道を進むことに迷いはなかったようだ。
 所属していた協栄札幌赤坂ボクシングジムで約9年間指導者を務めた後、2014年に独立。地元の手稲区にも近い現在の場所に北海道畠山ボクシングジムを開いた。ジムオーナーとしての再出発は、資金の工面や手作りチラシによる会員募集などいろいろと四苦八苦した。
 そうした中、地域密着で地元出身の元日本チャンプが直接指導するというアットホームなジムの評判が徐々に広まり、年齢性別問わず門を叩く人が増え始める。会員数は今では80人以上になった。
 そして、畠山会長のもとでプロになりたい、という門下生の声を耳にする機会も増えるようになる。
「プロボクサーを指導・育成するにはJPBAにプロ加盟する必要がありますが、加盟にあたり多額の費用がかかるなど経済負担が大きく、正直なところかなり悩みました。ですが、いろいろな方にボクシングの楽しさを知ってもらいたい、という思いから始めたのがこのジム。ならば、プロもアマも同じところでその楽しさややりがいなどを共有したいと感じ、ジム設立の約1年後にプロ加盟を決断しました」
 加盟初年度から複数のプロボクサーを誕生させ、現在は7人のプロが所属している。
 同ジムでは児童養護施設への支援活動にも取り組んでいる。ライト級元東洋太平洋チャンプで「平成のKOキング」とも呼ばれた坂本博之氏や、子供たちの自立支援をサポートしている幕別町のNPO法人スマイルリングなどと協力して、ボクシングを通じたこころのケアなどに力を入れている。
「ご自身も児童養護施設で育った坂本さんが、子供たちの拳や思いをミットで受け止める活動を全国の養護施設で行なっていることを知り共感しました。僕たちも独自にそういった活動をもっと広げていきたい。例えば保護司の方などと連携して子供の更生を手助けし、将来の目標づくりもサポートできるような活動もしていきたい」(畠山会長)
 同ジムはこの春にも地下1階スペースを改修し、トレーニングスペースを拡張する方針だ。
「ジムを開いて3年ほど経ちましたが、ようやく軌道に乗ってきた感じがします。結局ボクシングとは、自分と向き合うこと。現役を退いてからその気付きが一層大きくなりました。そういうやりがいを、より多くの方に感じてもらえれば」(同)

畠山ジムから道内ジム初の女子プロになった笠島選手

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熱を帯びるスパーリング

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